コミュニティの輪が広がる
増改築でアトリエが誕生
平成8年、主人の転勤で松江に住んでいた頃、「アメリカ・シャドウボックス協会」のマスターの免状をいただいて、個展を銀行のロビーで催したら、多くの人から望まれ、松江教室を開きました。平成15前年、広島に帰りましたが、作品を見た地域の皆さんからも是非!
教室を別棟で開くことが出来たら、どんなに楽しいだろう。日毎に思いが募るばかり。昨年末、小さいながらも、洒落たアトリエが完成。新年一回目の教室は増築工事をした我が家で…。
シャドウボックスって何?
仏語のデ・クーペ(切り取る・切り抜く)のデコパージュの一つ。紙の彫刻とも呼ばれ、5放から10枚の同じ絵柄のプリントを切り抜き貼り重ねて立体感のある三次元の絵に仕上げるのです。素敵です。
18世紀にヨーロッパの貴婦人の間に流行。その後アメリカに渡り、より繊細に、より立体的に発展して一般大衆に広がりました。
それにともないデコパージュのひとつとされていたシャドウボックス自体が、独自に発展し、今に至っています。身の回りのプリントから、アントンペックを代表とする古曲的なプリントまで、シャドウボックスの世界は無限に広がります。
夢のような空間
これまでは住まいの一隅で不自由を感じていましたが、独立したアトリエに大満足。何よりも生徒さんに楽しんでもらえるのが嬉しい。時間も気にならない三方に窓を設え、出入口も専用にした。ミニキッチンも対面式でお茶のときも会話が弾む。屋外の景色を眺めながら学ぶと、創作意欲も高まる。コミュニティの交流にも大きな役割を果たします。
足の不具合な生徒さんには椅子式が楽です。趣味を生かした教室は、独立したスペースがベスト。準備も後始末も予想外にシンプルです。もう少し早くすれば良かったと後悔。
世界に一つの作品
シャドウボックスを習って作るだけではなく、いつまでも意欲を燃やし若やいでほしい。新しい出会いで人生の幅を広げてほしいと願っています。目的のある日々は素敵ですね。生徒さんには「世界でひとつしかない自分の作品を目指して…」とお願いしています。気負わずマイペースで、他人と競わず、個性を生かして、気軽に続けてほしいと願っています。
人生をあまり難しく考えないポジティプな生き方が好きです。生徒さんも明るい人が多く、くよくよせず楽しい輪が広がっています。和やかな交流は、私にとって若返りの妙薬です。
家族の理解と協力
広島から松江教室に行く時のお手伝いは夫に助けられる。私が心豊かな日々を過ごせるのは、夫の理解と協力あればこそです。東京での展示会では、子供らも応援にかけつけくれます。休日はほとんど家族で過ごします。夫の唯一の趣味は旅行です。私も好きなので必ず一緒に出掛けます。私の最高の理解者で、最大の支援者です。これも夫婦円満のおかげかな?
コミュニティだけでなくファミリーでさえ「ミーイズム」が蔓延していますが、とても不幸な現象だと思います。家族も地域も寄り添って生きてこそ、幸福が与えられると信じています。
ご縁が生きる
20年前子供がマルコシの「夏休み工作教室に参加し、コンクールに入選した。記念に大工道具をもららったが、とても喜んで今も大切にしまっている。最初の出会いが思い出深い。
7年前、広島に住むようになって、内装工事を田口さんに担当してもらった。
マルコシの「オレンジフェスタ」に作品展示や、フォーラム新聞の「我が家の人気者」「サークル活動」にも登場。山野さんが担当になって玄関の鍵の修理を依頼したところ、小さな工事なのにすぐ対応してくれました。アトリエの構想を話したところ、山野・田口コンビが家族と話し合いプランニング。仕上がりも価格も満足しています。20年前のご縁が生きていました。