平成26年8月8日(No6441)   民主党の言うだけ番長たち

民主党の言うだけ番長たち

民主党は面白い党である。海江田万里代表では選挙に勝てないという理由で代表選前倒し論が党内から沸き起こった。それもかつて与党時代には閣僚も経験し、一定の影響力を持っていると思われる人たちである。前総理の野田佳彦、岡田克也前副総理、前原誠司元代表、玄葉光一郎前外相、枝野幸男元官房長官、安住淳元財務相のそうそうたる六人衆である。

 

海江田代表もこの六人に迫られたら、いかに厚かましくても代表選の前倒し必至と思われた。ところが外野ではあれこれ言うものの公式に開かれた議員懇談会では沈黙を守った。記者の前やテレビではあれだけ代表選の前倒しを訴えた六人衆は、海江田代表の前では何も言えない。結局、前倒し選などうやむやになり、海江田代表の続投が暗黙の裡に決まった。

 

おかしいとは思った。前倒しを叫ぶものの「我こそは」と誰も手を上げない。結局、海江田おろしをした後の民主党再建の道筋や、後釜に座ろうと名乗りを上げる議員は誰一人としていなかった。前原氏はかつて「言うだけ番長」と揶揄されたが、その番長が6人に増えたということだ。来春の地方選を控え民主党はもはや生き残る意欲を失ったように見える。

 

調子に乗った海江田代表は「集団的自衛権は現時点で必要ない」と反対の立場を表明した。党内調整をしたわけではないので混迷の火種を抱え込んでしまった。更に安倍内閣の真逆をいく政策を掲げるという。野党第1党として何でも反対の立場を鮮明にしたのだ。これは分かりやすいが政党としては如何なものか。国家・国民の視点に立たないと見捨てられる。

 

東京1区で落選し比例で救済されたような議員でも、代表になれば強い。こんなバカげたことが罷り通るようでは終りだ。

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