平成26年3月23日(No6303) 「珈琲の青山」全店舗閉店
投稿日:2014.03.23
「珈琲の青山」全店舗閉店
最近は喫茶店とさっぱりご縁がなくなった。以前は、と言っても20年も前のことであるが、1日に一度は喫茶店に立ち寄って仕事をさぼっていた。近年は時間が無くなったことと喫茶店が姿を消したことによる。まったくご縁がなくなった。若いときはデートの待ち合わせ場所にしていたが、老いてからはデートにも無縁になった。老舗「珈琲の青山」が消えた。
広島に進出したのはいつ頃だったか覚えていないが、白島のNTTビルにオープンした。コーヒーが200円~300円の時代にブルーマウンテンを550円で提供。しゃれたインテリアと店員の質の高さが魅力的でよく立ち寄っていた。その後、そごう百貨店の入り口に進出した。満席で入れないほど繁盛していた。気が付かないうちに消えてしまっていた。
最盛期の平成10年には、関西地区で36店舗、41億円の売り上げがあった。2月末ですべての店舗を閉鎖したが、24年には11店舗で売り上げが5億円にまで落ち込んでいた。若い人はファッション性の高い「スターバックス」や「ドトールコーヒー」などセルフサービス店に流れる。その上コンビニの入れたてコーヒーが大ヒット。個人経営店は消えた。
個人喫茶店のピークは昭和56年の15万4630店。以降は減少を続け平成24年には4万9298店にまで落ち込んでいる。市場規模も1兆7396億円から1兆197億円の6割まで減少。個人経営店は後継者が不足し、時代の変化にも対応できなかった。最近のヒット店はオール禁煙で、インターネットが使える LANサービスが当たり前。客層も異なる。
地域の人が集まって関わりあえる昔ながらの喫茶店も必要だと思うが商売として成り立つかどうか。フルサービス店の消滅はオールドファンにとっては限りなく寂しい。老舗の撤退に、主婦やシニアが支持する店のヒントはないものだろうか。