平成29年2月23日(№7253) 「怒る」と「叱る」のちがい

「怒る」と「叱る」のちがい

人気のある上司が「良い上司」と勘違いされることはしばしばある。最近は世の中の風情のせいか、部下を叱る、厳しくする上司が減っている。「部下を叱る」とは「目下の者の良くない言動を指摘して、強く咎める」とデジタル大辞典に書いてある。組織を運営していくには、「よくないこと」を部下がしているときには部下を成長させるためにも「叱る」がある。

 

部下を叱ることができない上司が増えているのは、「部下からの評価(評判)が下がるのが怖いからだ。上司は「部下の成長」と「チームの成績」に責任がある。だから意思決定の権限も持っている。それを使えないで会社が良くなるはずもない。もっとも上司も「チーム成績」が悪くてもトップがへらへらしているようでは、会社の成績も上がらないし先も見えない。

 

成績の良くない月の議事録を読むと、「仕方がないな」という風潮が感じられる。成績が良くないときはレベルをあげる絶好のチャンスである。成績が良くないときに開き直る社員はいない。「社員の成長」に絶好のチャンスだ。社長の推奨理論が実践で当たれば、それがどんなに厳しくても唯々諾々として受け入れてくれる。部下の成長機会を奪うことにならない。

 

上司が絶対やってはいけないこと、それは感情的に「怒る」こと。それは「個人的な見解」あるいは「思い付き」に過ぎない。「叱る」は「対象者に対しての行為」を示すもので全く違う。部下が上司の言うことに素直に耳を傾けるのは、個人が成長したり、チームが勝利する「ルール」だと認識しているからだ。「叱る」ことから逃げてはいけない。それは役割。

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