平成25年9月28日(No6127) 広島カープ、クライマックスシリーズへ
投稿日:2013.09.28
広島カープ、クライマックスシリーズへ
プロ野球・セリーグで広島カープが、念願のクライマックスシリーズに初めて進出した。かつては何度も優勝し、Aクラスの常連だったが、そのAクラスも16年ぶりになる。広島のファンは義理堅い。勝っても負けても本拠地のマツダスタジアムに押しかける。少し歩くようだが広島駅に直結し、交通の便が良い。何にもましてファンサービスでは負けない。
球場のデザインもよくお洒落だ。若い女性を虜にしてしまった。それにしても長いBクラスだった。自主独立の経営形態が持ちこたえられたのは、ファンの功績以外の何物でもない。FA制度ができて中心選手は相次いで移籍した。エース級の川口、黒田、4番バッターの江藤、金本、新井などが去った。無理もない。広島カープでは高額な報酬が支払えなかった。
今年はマエケンをはじめ投手陣が頑張った。打つ方では若手と外国選手が貢献した。自前で育てた選手はファンに愛された。制度上、2位の阪神を破り、セリーグを連覇した巨人も倒し、日本一になることも夢ではない。かつてパリーグの3位から日本一になり最大の下克上と言われたロッテの例もある。そうなればマツダスタジアムに赤ヘルが踊ることになる。
しかし問題はある。広島カープは9月26日、マエケンを立てながら中日に破れ、67勝70敗2分けとなった。残り5試合を全勝しなければ勝ち越せない。セリーグで勝ち越せなかったチームが日本一になってはおかしい。制度の欠陥だと言われても仕方がない。商売のど根性が生んだ制度がプロ野球の価値を貶める。せめて勝ち越し、C・Sに挑戦してほしい。
大リーグにも同様の制度はあるが、球界をとりまく事情が異なる。日本では両リーグの覇者が日本一を競う制度が正しい。巨人、楽天がリーグ優勝の誇りを持ち日本一を戦って欲しい。