平成25年9月16日(No6115) 「小さな人生論」の勧め
投稿日:2013.09.16
「小さな人生論」の勧め
古希を過ぎたあたりから読書の量が極端に少なくなった。もともと読書家ではないが、本を読むことは好きだった。書店にもしばしば立寄って雰囲気を楽しんでいた。加齢を言い訳にしたくはないが、視力が極端に衰えた。小さい文字の本は内容に関係なくノーサンキューである。加えて読書に使える時間がなくなった。のんべんだらりとしている訳ではない。
鍵山秀三郎さんの読書量を考えると、時間が無いは単なる言い訳に過ぎないことがよく分かる。読書といっても、必要な本を読むことと、好きな本を読むことは本質的に違う。鍵山さんは必要な本を読まれる稀なる読書家である。反省はするのだが、わたしの反省などは日光のサル軍団にも劣る。この程「致知」主幹・藤尾秀昭著「小さな人生論」を購入した。
人間学を学ぶ月刊誌「致知」の創刊25周年に「小さな人生論」①が出版された。今年の10月号で創刊35周年になるが、この機会に①~⑤までセット発売された。内容は「致知」特集の総括主意が巻頭1ページに掲載されている。今回の本は10年間の集大成であり、読みやすく、かつ読み応えがある。しかも人生に大きな示唆を与えてくれる。お勧めしたい。
本棚にセットしてあるので自由に持ち帰り読んで欲しい。どの巻からでも読める。一節1250文字程度だから、弁当の友には手頃である。できれば読後感など日報の端に付け加えてもらえるとありがたい。読む、書く、話すことで、良本との出会いが血肉になる。①の第一章は人生の道標。一隅を照らす、人を育てる、この道を行く、古典に心を洗うなどがある。
人に読書を勧めて自分が怠っては恥かしい。「一冊の本が人生を変えることがある。そういう本に巡りあえた人は幸せである」という。励んでその幸せに巡り合いたいと願っている。