平成25年12月6日(No6196)   ピンチを受け止める

ピンチを受け止める

親子農業体験塾「志路・竹の子学園」は、設立10年を機に農園管理をしてくれていた支援者のグループを解散した。メンバーが各々八十路を超え、無理が言えなくなったから。後継者がいないままの解散だから一抹の不安はあったが、農協と提携すれば何とかなるという安易な気持ちがあった。地元の農協を訪問して支店長に会った。「相談員に聞いてみる」。

 

あれっと思った。一つの組織の長が部下に聞かないと決められない。これはダメだと思った。ニコニコしていたが、まるで無関心の態。農協は地域の活性化のために存在するのではないか。案の定、妻に言伝の電話。専任の農業指導員はいない。手が足りなくて広い地域を回っているらしい。「手が足りない。指導はできない」。そんなものかもしれないと諦める。

 

農業に従事していたのは5~60年も昔のことだが、当時の農協は張り切っていた。困ったことがあれば何でも解決してくれる頼もしい相談相手だった。こちらが浦島ボケをしていたに過ぎない。農村は過疎化し、再生の奇手妙手はないようだ。農業を守るためと称してTPPに猛反対しているが、あれは農協を守るためのパフォーマンスに過ぎないのだろう。

 

他地区の農協が提携したいと言う話もあったが、二番煎じでは失礼に当たるだろう。あっさり農協との提携は諦めたが、正直言って困った。次の手を用意していなかった。ちょっと安易だったかと反省している。しかし、ピンチはピンチだがこの程度のことは何度もチャンスに変えてきた。今回も何らかの天の啓示と受け止めて、一から本筋に戻って考えたい。

 

困ったときはこれまでも必ずチャンスにしてきた。窮すれば通じるという諺もある。一休禅師も「心配するな、何とかなる」と教えられる。幸いまだ時間はたっぷりあるが、さて?

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