平成23年8月27日(No5364) 紳助さん不思議の引退
投稿日:2011.08.27
紳助さん不思議の引退
即興のしゃべりにかけては稀代の名手・島田紳助さんが、突如[本日限りで引退する]と記者会見した。原因は4~5年前、暴力団の大物と元世界チャンピオンの渡辺二郎を介して親しいメールの交換をしたことにあるという。ある難題を解決してもらったが、週刊誌に書かれたような手紙のやり取りやスナップショットは事実無根と明言した。会ったこともないと。
紳助さんの言い分が事実なら、引退するまでもないと思うのだが…。言い分を聞いていると潔いように聞こえるが、どうも隠された事情があるようで釈然としない。暴力団との交際は法律的に罪はないが、「恐怖で人を支配し、人々に屈従の人生を強いる」反社会的な組織との関係は許されることではない。憶測でものは言えないが、これだけで終わらないだろう。
政治家は何か問題を指摘されると「法律に則って適正に処理している」で逃れているが、紳助さんの言い分が事実だとしたら政治家は全員アウトだ。今回の民主党代表選に名乗りを上げている面々も、多数を背景に発言力を強めている小沢一郎も、法律の網の目は潜っているかもしれないが、社会的正義から見ると国民の前に臆面もなく頭を上げる立場にない。
これまでも著名なスポーツ選手や芸能タレントが、暴力団との交友から深みにはまり数多く消えていった。紳助さんほどの才能を持ったタレントは数少ない。このまま表舞台から去るのかと思うと、ファンの一人としては悲しい。「法律相談所」も「鑑定団」も続けるらしいが、あの即興のしゃべりがないと味気ない。大きな事件にならないよう願うばかりだ。