平成23年12月7日(No5466)  老化を緩やかにする

老化を緩やかにする

パソコンが普及して仕事が格段に早くなったような気がするし、その気になれば世界の情報も居ながらにして集まるようになった。ところが便利と引き換えに、人間らしい思考力を失いつつあると実感している。先月から「人生講座」で始まった俳句などまったく詠めない。はがきを書くとき辞書をひく回数が急速に増えた。つまり脳の働きが悪くなったのだ。

 

あらためて周りを見回して見ると、腕組みして話す人、人の動きをただ見ている人、机に座って静止時間が長い人、運動しない人などは頭の回転が鈍く、アイデアが浮かばないし、仕事も遅い。もう一つ、すぐやれない人は手の動きが遅いし、仕事もやっているように見えて結果が出せない。パソコンに頼りすぎている人は、パソコンが傍にないときどうする?

 

いろいろな場面で一歩が踏み出せなくなる。人間は腕を組むと体がロックされるように出来ている。よく歩きながら考えるというが、まさにその通りだ。動いていれば感性が養われ、アイデアも生まれやすくなる。きれいなプレゼンボードを作ると、そのきれいさにだまされる。人気のある建築家は手書きのパースをふんだんに活用している。思いが伝わるからだ。

 

お客様と話しながら描いていると、新しいヒントが得られて設計がレベルアップするそうな。いま老化の防止策として四つを励んでいる。①はがきを書くこと。手と頭が連動する。②歩くこと。アイデアが浮かびやすい。③話すこと。出来れば聞き手に徹すること。話すときよりはるかに回転が早くなる。④すぐやること。やりながら考えると出来上がりがいい。

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