平成23年12月24日(No5483)  『一語一会』

『一語一会』

人間学を学ぶ月刊誌「致知」一月号に「二人の先師の示した道」をテーマに、寺田一清さんと荒井桂さんが対談されている。寺田さんは国民教育の師と仰がれた森信三先生の愛弟子であり、荒井さんは各界のリーダーとして著名な安岡正篤先生の「安岡教学」の伝道者。今号の大テーマは「生涯修行」。テーマを巡るお二人の対談は、格調高く迫力があった。

 

残念ながら新井さんには面識はないが、寺田さんは縁をいただいて16年になる。森先生の教えを広めながら、その功績でメディアのフットライトを浴びる機会は多い。そんな立場でありながらますます身を低くされる。謙虚な日々に学ぶことが余りにも多い。その一つ、主宰される「岸城読書会」が来年2月、記念すべき300回を迎える。25年間休みなし。

 

300回を記念して300名の全国道友から「森信三・一語一会」が寄せられ、見事な感想文集が生まれた。新春2月4日、岸和田市の波切ホールで記念大会が開催される。200回記念大会も参加させていただいたが、胃がんの手術を終えたばかりの7月だった。月日が経つのは早い。あれから100ヵ月が過ぎた。今度は岸和田駅から楽々歩いて参加できる。

 

感銘を受けた森信三先生の言葉から一語を選んで感想文を書かせていただいた。「『腰骨を立てる』ことは、エネルギー不尽の源泉を貯えることである」。その教えのまま歩き続け、いくらか腰骨が立った思いがする。「感」即「動」こそ生き方の基本と知った。感想文集では破格の扱いを受け、身を小さくしている。寺田さんからのご褒美かも知れない。

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