平成23年12月1日(No5460) 維新の夜明け
投稿日:2011.12.01
維新の夜明け
日本中の注目を浴びた大阪のダブル選挙は、「大阪維新の会」の候補が圧勝した。大阪市長に橋下徹さん、大阪府知事に松井一郎さん。人気キャスターだった平松邦夫さんは現職でありながら惨敗した。日本中が閉塞感漂う中、多くの有権者は変革を望んでいた。相手候補の言葉尻を捉えて攻撃し、守りに徹した演説は受けようがない。表情の暗さも致命的だった。
府知事から鞍替え立候補の橋本さんは弁舌が爽やかで大阪都構想は多くの人を魅了した。民主党や自民党は共産党とともに現職を推したが遠く及ばなかった。何で民主、自民、共産が野合するのか、既成政党に対する不信感も加担した。これまでの組織選挙が否定されたが、今後の選挙のあり方に一石を投じた。やはり政治家は発信力だと証明した形になった。
一地方政党に過ぎないと高をくくっていても、都構想に対して協議に応じなければ、近畿一円に国会議員を擁立すると脅迫されれば応じざるを得ない。少なくとも今の勢いなら民主党の現職は議席を失うことになるだろう。もの言わぬ野田首相の発信力の弱さが、橋本・松井コンビの圧勝に拍車をかけた。今後の選挙の在りようも大きく変わりそうだ。
都構想が簡単に実現するとは思えないが、それでも国民は夢を求めて喝采する。既成政党にとっては今回の大阪ダブル選挙は、大きな痛手になる。それにしても橋下さんの演説は大阪色が濃くて面白い。内容の構成も人の足を止める。新しいスタイルの政治家として主流になるのではないか。少なくとも無駄遣い日本一の大阪市は改革されるに違いない。