平成22年11月29日(No5093)  支持率1%になっても

支持率1%になっても

菅直人首相は鳩山由紀夫前首相と昼食をともにした。内閣の支持率が危険水域の20%台に急降下したことを受け「1%になってもやめない」と述べ、引き続き政権を担当する強い意欲を示した。緊急事態の中で鳩山さんと長時間話したのは、北朝鮮を含む日本を取り巻く諸問題ではなく、自分の内閣の存続のみが頭の中にあることを如実に示した。

 

菅内閣になって党首討論は一度も開かれないが、その理由は「時間が取れない」からと言い訳をしている。それほど忙しいのに日本を危機に追い込んだ前首相となら、一時間半も食事する時間が取れる不思議。仙石由人官 房長官、馬渕澄夫国土交通大臣が参議院の問責決議を受け、菅政権を取り巻く環境が厳しくなって、足を引っ張らないようおもねったようだ。

 

問責決議は不信任と違い法的拘束力はないようだが、大臣席でへらへら笑っているほど軽くはあるまい。仙石大臣の場合は外交や内政の政治判断ミスもだが、自衛隊を暴力装置などという失言などの言葉の軽さが問われている。かつての大臣たちが指弾された失言、放言などは、大半が信念や使命感から弾き出されていたと思う。だが、民主党内閣は違う。軽い。

 

世の中が変わったのかも知れないが、大臣たちの発言は随分軽くなった。右に左に言動の一貫性がなくなった。仙石さんなどは失言、放言に勝手な屁理屈までつける始末。黙っている大臣に失言はないが、菅、仙石、柳田、岡崎、北沢などの失言は目に余る。1%発言は「一人も客がいなくても商売を続ける」と虚勢を張る商人と同じだ。笑うに笑えない。

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