平成26年12月24日(No6579) 駅前清掃20年
駅前清掃20年
大阪の掃除畏友・山本健冶さんから小冊子が届いた。タイトルは「駅前清掃、おかげさまで二十年、学んだことは『あ・か・さ・た・な』」。山本さんが駅前の掃除を始めたのが20年前、なぜ掃除を始めたか、掃除から何を学んだか、詳細に記されている。山本さんの現職はフリーライター、テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍している。
物書きのプロが書くのだから実に分かりやすい。76ページの隅々にまで掃除の素晴らしさ表現されている。山本さんからこれまで「ホウキとヤルキ」「親子崩壊」などの傑作をプレゼントされており、その表現力や説得力に感銘を受けている。山本さんとは平成8年の「大正村掃除に学ぶ会」でご縁があった。お目にかかったのは一度きりだが、ご縁は続いている。
恵那市大正村の駅でたまたま並んで歩いていた。陸橋を渡るとき落ちていたゴミをひょいとつまみ、腰にぶら下げていたポリ袋に入れた。大したことはないようだが、その振る舞いの自然さにびっくりした。言葉を交わしたかどうか記憶にはないが、感動そのままのはがきを書かせてもらった。以来、一度も会う機会はないが、不思議にはがき交流は続いている。
本文は「掃除が教えてくれた「あ・い・う・え・お」に始まり、「な・に・ぬ・ね・の」まで続く。例えば、掃除する人は「あかるい」「いきいき」「うきうき」「えがお」「おかげさま」と歌を歌うように掃除の素晴らしさが説いてある。光栄にもわが名前も掃除畏友として掲載されている。山本さんは古希を迎えられたが、ペンの矛先は鈍っていない。一気に読んだ。
掃除を他人にまかせることは「宝の山」を捨てることの一語に納得。ゴミを捨てる人は運を捨て、拾う人は運を拾う。