平成26年9月24日(No6488) 秋分の日
秋分の日
今年の「秋分の日」は9月23日と定められている。「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」とされ、祝日法で定められている。秋分の日の3日前を彼岸の入りといい、3日後を彼岸の明けという。真ん中が彼岸の中日である。彼岸とは元々が仏教用語で「煩悩に満ちた世界から解脱した悟りの世界」を指す。この世界とは亡くなった先祖たちの霊が住む世界。
彼岸の中日は秋分も春分も昼と夜の長さが等しくなる日というが果たしてどうか、多少の誤差はあるだろう。暑さ寒さも彼岸までと先人は伝えるが、秋の彼岸は春より10℃近く気温が高く、気候によっては残暑が厳しいときがある。わが家では彼岸の中日にはお墓参りをし、祖先をしのびながら手を合わせる。しかし、一般ではお彼岸の墓参りは減少傾向にある。
相談役に退いてから3階の東北の角に仕事部屋が設けられた。毎朝東方礼拝を欠かさないが、そのとき日の出の写真を撮ると決めている。太陽は彼岸の中日には真東から昇る。その日を境に日の出の場所は南下を始める。窓の位置と周辺の状況により、部屋から日の出が拝めなくなる。半年後の春の彼岸の中日まで待たねばならない。春分の日再び陽が拝める。
春に朝日と再会した日から、日の出の位置は北へ移動を始める。夏至になったら再び真東を目指して南下する。毎年、寸分の狂いもなく繰り返される。台風があっても地震があっても、彼岸の中日が晴れであれば、まちがいなく真東の太陽が拝める。大自然のメカニズムは分からないが、その偉大さに低頭するしかない。半年間、太陽を拝めない東方礼拝である。
亡くなった有縁の人たちをしのび、手を合わせるのは自然の行いである。祖先を大切にすることで心の平穏が保たれる。