平成27年8月21日(№6819) 地域に根ざす企業
地域に根ざす企業
創業50年を記念して編んだ「kizuna」が「ジャパニスト」高久主幹の手で完成した。これでかねて念願のムック三部作は希望通り陽の目を見た。何もかも高久さんのおかげである。出版物は思い通りにはならないものだが、予想を遥かに超えた出来栄えに喜んでいる。現実にはビジネスのテコ入れにと願った本だから、活用して商売繁盛につながって欲しい。
高久さんは概ね週一回のペースでインターネットに「多楽スパイス」なるブログをアップしている。150818号(№572)「本格的経営のお手本を1冊の本にまとめたら」なるタイトルで公表された。つましい経営の一端を激賞され、いささか面映ゆい。10年続く企業は約4%、さらに10年続くのは5%というから、50年続く企業はそれだけで希少価値がある。
高久氏のブログより。「地域に根ざすとはどういうことか」「顧客から共感される経営とは」など、「kizuna」には本質的な問いに対する答えがぎっしり詰まっている。はっきり言ってこのスタイルを真似るのは不可能だ。10年、20年と長い時間をかけてじっくり醸成するしかない。大半の企業はそれが出来ないから、「地域のため」などと称して安売りをする。
安売りをするにはどこかで辻褄を合わせなければならないから、品質を落とす、手抜きする、法を犯す、そして数字合わせをする。そういう事態は誰も望んではいない。マルコシの取り組みは全国広しと言えども他に例がないと思う。こういう経営を続けることができれば、顧客から100年だって支持されるに違いない。ここまで評価されると責任を感じる。
うかつに倒産することは出来なくなった。経営者の経営観と哲学が問われる。老骨に鞭打って命ある限り支え続けたい。