平成27年7月12日(№6779) 老後の住宅リフォーム
老後の住宅リフォーム
身近にその雰囲気は感じられないが、60歳代の高齢者リフォームが活性化しているという。ある団体の統計によると、1千万円超が22,6%、500万~1千万円が23,7%、300万円~500万円が17,2%、100万~300万円が27,1%、100万円以下が6,5%だという。わが社の実態から考えると少し高額に過ぎると思うが、顧客層と営業力の差かもしれない。
高齢者が一番困るのは費用の相場。いくらが適正なのか判断の基準がないから難しい。リフォームの予算を組むとき知っておきたいのが、各工事にどのくらいの費用が掛かるかということ。このプロのアドバイスは高齢者を戸惑わせるだけだと思う。さらに業者を選ぶときは複数の業者から見積もりを取るように。費用の根拠を確かめることがトラブル防止に。
理屈ではそうかもしれないが、60歳代の高齢者にそこまで求めるのは酷ではないか。判断の基準は何処に置く、必要な工事の判断は誰がする、確定したプランで複数の見積りを取るならまだしも、現実にはプランの確定など出来はしない。一人暮らしだと計画を立てるのも、業者と交渉するのも自分一人。正しい価格かどうかの判断などできるはずもない。
ここで信頼できる主治医のように100%任せきることのできる業者がいたらどうだろう。お客さまの苦労はゼロになる。何をすればいいか、いくら費用が掛かるか、すべてを任せ切る。新規のお客様には無理かもしれないが、長いつきあいのある顧客なら不可能ではない。要するにとことん信頼される業者になればいいのだ。相見積もりなど不要な世界に入る。
全てお任せでなくても、せめて相見積もりなど不要な関係になればいい。今後、顧客との関係を目指す道になりそうだ。