平成23年1月30日(No5155) おかげで生まれ変わって8周年
おかげで生まれ変わって8周年
平成15年1月30日は、胃がんの全摘出手術の日。おかげさまで新しい命を与えられて8年間、夢のように過ぎてしまった。健忘症はありがたい。精神的な動揺、痛さ、苦しさなど沢山のドラマがあったと思うが、さいわいにほとんど記憶がない。過ぎたことをくよくよ悔やんでも仕方がないと、いい意味での開き直りが身についた。精神的には強くなった。
2年前は誤診ではあったが肺がんの宣告をされ、術前検査で二度も入院させられた。そのときも平然と宿命に従った。別に悟った訳でもないが、己の力でどうしようもないことは素直に従うと心に決めている。それでも一年に一度の検診には、怯えもあり、安堵もある。検査前夜ともなれば、一日だけだが精神的に相当落ち込む。無事通過が何よりのご褒美。
今回は残念ながらストップがかかった。政治家は虚言であっても何とか丸められるが、医師は慎重の上にも慎重でなければ患者から指弾される。CTの結果は 「慎重に経過を見守る必要がある」とのご託宣。推定無罪の領域。ところが血液の検査で引っ掛かった。腫瘍マーカーの値が5.0をはるかに超えて7.5と跳ね上がった。がん細胞が増殖した疑いがある。
患者よりも主治医が慎重になり、急遽「PET検査」をする羽目になった。4時間も掛かるそうな。検査量は10万円と高額だが、健康保険が使える。それでも3万円。時間の足りないところへ2/3PET検査、2/7定期健康診断、2/8PET診断が入った。無事通過を願っているが、一旦停車を命じられれば従うだけ。前もって悩んでも意味はない。