平成26年12月19日(No6574) 政界の今後を占う
政界の今後を占う
今回の選挙結果を振り返って見るとき、国民が何を求めているか垣間見ることができる。勝ち組は自民、公明、共産の三党。現状維持は民主、維新、社民。負け組は次世代、生活の2党。伝統と歴史のある党が強く、新規参加の党は弱い。何とかなったものの労組を基盤とする民主、社民は衰退の兆しが見える。今の傾向だと次世代や生活は立ち上がれない。
維新の党は橋下さんの発信力に負うところが大きい。選挙は主張がぶれない方がインパクトを与える。自らの主張が分かりやすい方が良い。批判ばかりでは国民も支持してくれない。自民の「この道しかない」一筋は分かりやすい。しかも道半ばというから反論しにくい。公明の「軽減税率」一本もいい。共産党の「戦争、原発反対」も受け皿になりやすい。
民主党は海江田代表が落選し、代表を辞任した。新しい代表が選ばれ再出発することになるが、今のままで無理やり左右をまとめたとしても国民の支持は得られない。いっそのこと主義主張で分党すればよいが、維新の党や次世代の党の体たらくを見ると二の足を踏む。与党を牽制する力強い野党の存在がないと政治は道を外れやすくなる。それでは困る。
共産党は1922年の結党で、間もなく百年になる。もっとも政党らしい政党で主義主張も一貫してぶれない。しかし日本の土壌には馴染みにくく、政権交代の相手にはなれない。あれこれ考えると現行の選挙制度は、しばらく一党独裁が続くことの支えになっている。民主党の未熟さにはほとほと呆れたし、安倍内閣の驕らない独裁政治が無難かも知れない。
わが中田宏はどうする。日本を変えようとすればステージが必要だ。それをどこに求めるか。この機会に考えて欲しい。