平成26年11月26日(No6551) 増える廃寺
増える廃寺
広島県や島根県の中山間地域では仏教系の廃寺が増えている。広島県では10年間に22法人減った。いずれも後継者がいないこと、檀家が減ったことによる。農村では小学校、お寺、お宮などは心の拠り所になっている。少子化で学校の廃校も増えている。わがふるさとでも小学校は風前の灯であり、神社も維持管理が困難になっている。この上、お寺も…。
今更という感はあるが安芸門徒が所属する浄土真宗本願寺派は、過疎地域対策担当を新設、今年も情報交換する協議会を開いた。廃寺ストップの秘策があればよいが…。ふるさとのお寺は現住職(女性)が良縁に恵まれず後継者がいない。平生はさほど必要性を感じなくても、人生の幕を閉じるときは世話になる。どこのお寺でも良いという訳にはいかない。
心配していたが養子を迎えるとかで老朽化した庫裏を建て替えることになった。そのことは歓迎すべきことであるが、費用の捻出に苦労されているようだ。正確には分からないが、檀家は200軒程度。昔に比べれば少なくなった。少ない檀家が建築費の負担をする。3年計画だが約4千万円の寄付金を集めねばならない。年金暮らしの農家には負担が大きい。
昔のように鶴の一声とはいかないようでお世話役の東奔西走はご苦労だ。現実にはふるさとを離れると神社仏閣とは縁が薄くなる。寄付を要請されてもすんなりとはいかない。今年は「竹の子学園」のホームスティでお世話になった。その分だけ近く感じる。人並みの寄付は覚悟しているが、さらなる負担をと要請されるとすんなりとはいかず苦慮するところ。
先代は踏切事故で亡くなった住職の後継者としてよく頑張られた。ご縁には感謝し、報いなければならないと考えている。