平成25年1月11日(No5867) お歳暮清掃の意味
お歳暮清掃の意味
毎年、師走の29日には「お歳暮清掃」と称して地域の清掃を行う。平成5年にスタートしたから、20年を経過したことになる。その間、一度も休んだことはない。清掃の対象はその年に工事を注文されたお客様宅の門前清掃で向こう三軒両隣の道路、歩道を竹箒で掃く。それぞれ工事の担当者が感謝のことばを述べ、年末の挨拶状に稲穂と白ネギを添える。
昨年は小工事が多く200軒を超えた。単純計算で1000戸を超える門前清掃を行ったことになる。始めた当時はバブルの名残があり、中元や歳暮はビール、ハムなどの高級食材がお客様宅に積んであった。高額な工事の割には些少の石鹸やタオルでは見劣りがする。露骨に顰蹙を買ったケースもあった。そこでひねり出したアイデアが「門前清掃」だった。
掃除の目的は「厄を払い、福を招く」。向こう三軒両隣へは工事中、散々ご迷惑を掛けており詫びの意味もある。仰々しくない控えめな振る舞いはやがて認知され、好感度を高める結果になった。結構な伝統になったが、傍で見るほど楽ではない。午前9時から午後6時までひたすら走り、ひたすら掃く。掃き続ける。並みの体力と心根では耐えられない。
現場が角地であれば掃く距離は倍になる。一区画に複数件の現場があると飛ばせないからすべて掃くことになる。ただし担当者には晴れの舞台となる。初穂やあいさつ状を高々と掲げて玄関を開けるさまは、まさに大スター。このために一年間仕事をした集約の感がある。一人一人がもっともスポットライトを浴び、輝くときだ。掃除はお客様との距離を縮める。