平成25年3月2日(No5917) 力強いトップメーセージ
力強いトップメーセージ
木曜日(2/27)の午後、安倍晋三首相の施政方針演説を拝聴した。メモしながら「あれ?」と思い、慌てて新聞の番組表を見た。間違いなくライブである。実は所信表明演説と内容が酷似しており、録画ではないかと一瞬疑ったのだ。諳んじていたフレーズも相当あった。同じ国会で両方の演説をしたのは、田中角栄さん以来のことで39年ぶりだったらしい。
政権担当以来2ヶ月余、安倍内閣は快進撃を続けている。安倍さんの万全の準備と迅速な決断は内外で高い評価を受けており、民主党内閣の「言うだけ番長」とは次元が違う。安倍内閣が何かをしたという訳ではない。本番はこれからだが、メッセージ一つで全てが大きく動いている。トップメッセージの効果は、危機を乗り越えたいと願う企業にも参考になる。
コンサルタントの佐々木繁範氏は、安倍さんの演説を5項目にまとめ分かりやすく解説。①絞り込まれた明快なメッセージ。②自らの失敗を認める潔さ。③シンプルな全体構成。④未来像の視覚化。⑤ストーリーで心に訴求。目の前の国会議員の背後にいる日本国民へのメッセージとして高く評価した。すべてが納得できる。総理大臣の信念を力強く感じた。
野田前首相は演説上手だと言われたが足元にも及ばず、菅元首相のレベルでは比較するのも失礼にあたる。民主党大会における海江田万里代表の決意表明演説は、残念ながら落日の民主党そのもの。これでは野党第一党の座を滑り落ちるのは、時間の問題だ。日本維新の会の橋下徹・共同代表は「やるべきことを適確に進めている。敵ながら天晴れ!」と絶賛した。