平成25年5月13日(No5989) トヨタ世界一へ
トヨタ世界一へ
トヨタ自動車が販売台数で世界一にカムバックすることが確実になった。13年3月期の連結利益は1兆3208億円、14年3月期はさらに4千億円増えるという。想定の為替レートは1㌦=90円だから、すでに100円を越えたいま営業 利益は2兆円も夢ではない。円が1円安くなるごとに利益が400億円も増えるという。想像もつかない天文学的数字だ。
生産拠点の多くを海外に移しているため、国内の雇用や賃金にどの程度効果があるのか期待されるところだ。アベノミクスは予想を超えて、日本全体の経済に明るさをプレゼントしている。民主党政権のときは予想も出来なかったことだ。設備投資は増やさない、生産をとことん効率化する、つまりコストを極限まで抑えて営業利益を確保する。見習いたい。
アベノミクスの直接の効果は零細企業に及ばないが、享受している企業から学ぶべきポイントはたくさんある。わが社で何よりも急がれるのは、まずは社内の一体化である。全員が同じ方向に突き進むこと、次いで人材の育成である。妥協することなしに厳しい教育が必要だ。さらにはブランド力アップによる顧客の輪を広げることにある。この三つが外せない。
トヨタで見逃せないのは担当を明確にした権限の委譲である。決定を迅速化し、それぞれのモチベーションアップで効果を上げている。これなら零細企業でも真似が出来る。豊田社長も直轄事業を持っている。新しい経営戦略のモデルともいえる。さいわいマルコシには有能な中堅社員が複数存在する。もう少し分かりやすい権限委譲が、生き残りの一つの条件となる。優れた企業の良いところをとことん見習う姿勢。