平成26年11月29日(No6554) 稲作の田んぼ再生
稲作の田んぼ再生
さる8月20日の広島土砂災害により「竹の子学園」の田んぼが冠水し、大量の土砂が流れ込んだ。ガレキなどはみなさんの手伝いにより撤去したが、稲作は大幅な減収となった。通常20袋(30㌔)の生産量であるが、今年は13袋で4割の減収になった。稲刈りは済ませたものの流れ込んだ土砂の撤去作業が残っている。費用はかかるし本心では廃田にしたい。
廃田にすれば竹の子学園の子供たちに田植え、稲のお世話、稲刈り・収穫作業の喜びをプレゼントすることができなくなる。それでは親子農業体験塾設立の趣旨に反する。採算は度外視してやることも必要である。特別年金を当てれば何とかなる範囲である。結局、一部を除き整備し来年度も活用することに決定した。ともかく身体が動く間はなんとかしたい。
つくしクラブの竹下さんたちは今年から稲作を廃業し、委託生産に踏み切った。生産に要する費用と労力はゼロになった。家計は楽になった。一年間の消費量は知れているが、委託先より無償で受けられる。とにかく楽ちんだ。米作農民の誇りなど何処かえ吹っ飛んでしまった。最優先順位は老体を労わり楽すること。これも一つの人生だが、侘しいのではないか。
竹の子学園が米を生産しなくても、社会にさして影響があるわけではない。しかし、子どもたちに自然の恵みを伝えるには、活動の場所は欠かせない。竹の子学園を廃園すれば、周囲は一年しないうちに荒れるだろう。ふるさとの景観は一気に衰える。桜並木も金木犀の遊歩道も、百日紅公園も消滅する。後継者はいないが、身体の続く限り維持したい。
ともかく来季はユニークな田んぼが再生する。ひょっこりひょうたん島を作る。工夫とて遊び場にしたいと夢は広がる。