平成25年8月12日(No6080) 池上彰型上司
池上彰型上司
若いビジネスマンに理想の上司のタイプを問うと、ジャーナリスト、コメンテーター、教育者として幅広いジャンルで活躍する池上彰氏をトップに上げる人が多い。池上彰タイプの上司に恵まれると「指示待ち人間」でダメと烙印を押される若者も、もしかしたら有用な人材として育つかもしれないという期待を抱かせる。そうであれば若者の成長は上司次第?
人気のある上司スタイルは、筋道を立てて説明し、やり方を細かく指導する「論理主導派」と、先ずは任せて見たあとに、進めながらやり方を細かく指導する「感覚主導派」。任せっきりで細かい指示を与えない上司は人気がないし、人材が育たない。自分で考えてやれ、このくらいのことが出来ないのか、と叱られても途方に暮れるばかり。やがてリタイアに繋がる。
物知りで、いつも冷静、説明上手、義侠心もあり、頼りになるというのが池上さんのイメージだという。「指示待ち」をする受け身な人には頼りになる。「指示待ち族」を批判しても事はならない。納得がいくような細かな指示をしながら育てることも必要だろう。根本的な疑問に対して、順を追って答えを導き出す、この池上さんのスタイルが人気を集めている。
最近の企業には、思いついたことを自由に言って、あとは知らん顔、フォローなしタイプの上司が多いそうな。そうしておいて出来なかったらちくちく責める。このタイプは人気がないし、上司として尊敬されない。上司と部下のコミュニケーションの溝は広がるばかり。ぜひこの際池上さんから語り口、話の進め方、表情や振る舞いなども学んでもらいたい。
上司と部下は上と下の関係ではない。伝え方は指揮・命令ではない。パートナーとして接することが大切だと思う。楽しく仕事が出来るかどうかが、これからのビジネスの鍵を握る。