平成25年8月22日(No6090) 盗人猛々しい
盗人猛々しい
ヘーゲル米国務長官は19日、国防総省で中国の常万全国防省と対談した。長官は沖縄県尖閣諸島を巡る日中の対立や南シナ海における領有権問題に「平和的解決を望む」と述べ、中国側に対話による解決を改めて求めた。同地域における中国の攻勢は日増しに激しさを加え、一触即発の危機にある。常外相は対話的解決の重要性に言及したが条件を出した。
「中国が核心的利益を手放すとは夢想すべきではない。我々の領土、主権、海洋での権利を守る決意を過小評価すべきではない」と述べた。要するに尖閣諸島は中国の領土であり、話し合いの前提は中国の領土であることを認めることにあると、盗人猛々しく反論した。他人の領土に平気で土足で踏み込む決意を述べたものだ。欲しいものは必ず手に入れる。
尖閣諸島付近はいつでも暴発が起こり得る状況にあるが、中国政府は「尖閣諸島問題で譲歩がなければ首脳会談に応じない」と通告した。要するに領土問題の存在を認めるなら、話し合いをするという条件提示だ。安倍首相は「問題があるなら向こうから話をすべきで、条件付の話し合いには応じられない」と断った。野蛮国家の無法には譲歩すべきではない。
日本は尖閣諸島に領土問題はないと毅然とした態度を示しているが、国際法なんて糞喰らへの国家に通用するはずもない。民主党政府は中国に対して卑下の姿勢をとり続けた。とりわけ菅直人の謙り外交が相手を一層居丈高にした。加えて鳩山元首相の中国に阿った一連の言動が拍車を掛けた。大した考えもなく尖閣列島を国有化した野田元首相の責任も大きい。
中国の要求を突っぱねればどうなるのか分からないが、少なくとも無理難題は聞き入れるべきではない。包囲外交がどれほど中国に効果があるのか、ともかくとことんやって欲しい。