平成25年10月2日(No6131) 零細企業のモチベーションアップ
零細企業のモチベーションアップ
広島市信用組合(以下シシンヨー)の小杉戸坂支店長から金融週刊誌が届けられた。『持たざる組織のモチベーションアップ』の特集が組まれていた。そのトップにシシンヨーの山本理事長の取組みが分かりやすく紹介されている。人的資源、経営資源が限られている零細企業は、工夫を凝らして社員のモチベーションアップに取り組む必要があるとの問題提起。
その問いに対して山本さんは明確に答えている。「社員が働き易い環境を経営陣が整えれば、組織のモチベーションは自然に高まる。そのためにトップが、何が大事かを明確にし、大事でない業務を捨て、大事な業務に社員の力を集中することだ。また、現場が動きやすいように、決定権者は早く決断を下さなければならない」。山本さんの息遣いが聞えるようだ。
具体的には「役員は職員の5倍、10倍働く」。山本さんは午前5時45分に出勤し、1時間ですべての書類の決裁をする。6時45分から役員会議を開く。社員の出勤は8時10分だが、そのときにはすべての決済が終えられ即出動できる。午後6時45分に帰るが、すべてを決済しておく。夜の接待は一切しないというから徹底している。社員の背筋が伸びる筈。
「スピードで勝負」。「後ろ向きの仕事から現場を解放」。「大事でないことは捨てる」。「顧客が真に求めることに集中」。「トラブルに正面から向き合う」。「現場に向いていない人間は排除」。「成果を社員の待遇に反映」「集中、継続、徹底」。話は分かりやすく続く。金融機関とリフォーム業は商売のジャンルは違うが、なすべきことは寸分も違わない。範としたい。
研修などでシシンヨーの実践をわが社に置き換えて伝え、モチベーションアップを図るようにしたい。山本さんの徹底振りは凄まじい。だからこそ大手を尻目に業績が上がり続ける。