平成25年10月31日(No6160) ミスの処理
ミスの処理
阪神阪急ホテルズ事件は意図的なものでミスの範疇には入らないが、人間は生きていく上でもビジネスでもミスを重ねる。気付く場合もあるし気付かない場合もある。要は気づいたときの後処理次第ではミスが取り消され、許される場合もある。先日開催した「東日本大震災復興支援チャリティ」では、うっかりの大きなミスを二つも犯してしまった。言い訳なし。
抽選の記念品に「精米2kg」を20袋用意した。袋には24年産米を入れていたが、なぜかプログラムには「新米」と記入していた。新米とは25年産米のこと。気付いたのはトラックに積み込んだ後。ためらいなく、誰かが玄米を精米所に運び込んだ。あっという間に20袋を用意し、トラックの米と入れ替えた。阿吽の呼吸で処理し、言い訳をも不用にした。
阪神阪急ホテルズなら平気で「あれは誤記です」といったに違いない。指示したわけではない。無意識に身体が正しい方向に動くのだろう。素晴らしい社員に救われた。当日、もう一つ大きなミスを犯した。全国の善友からチャリティ商品のプレゼントをいただいたが、その中に賞味期限切れの食品が混ざっていた。うっかりしてチャリティで販売してしまった。
翌日の朝、全社員がチャリティ来場者に電話確認し、20個の食品の販売先を突き止めた。すぐお詫びと回収に回らせてもらった。さっそく昨日ミスした24年産米が役立った。お詫びの気持ちに持参した。ホテルズなら「あれはいただきものだからわが社に責任はありません」と言い訳したに違いない。またしても言い訳なし。社長と専務の指示もよかった。
倫理観の高い社員たちはいつも会社のピンチを救ってくれる。私などはいささか耄碌していい加減なところが多い。それだけに若い人たちの考え方や行動に教えられてばかり。