平成25年11月20日(No6180) 何をもって大手と戦うか
何をもって大手と戦うか
「価格に自信あり! 特別大幅値下げ商品。訳あり、衝撃ズバリ大特価!74%引き 64%引き」「キッチン55%OFF,お風呂60%OFF,トイレ55%OFF,洗面60%OFF,給湯器60%OFF」。リフォーム業界にも増税直前の駆け込み需要を狙って、新聞折込みの激安チラシが週末にはどっさり 届けられる。見慣れてはいるものの心は穏やかではない。まさに恐怖!
家電量販店や大手リフォーム店は、価格訴求を前面に出して消費者の心を掻き立てる。どういうからくりがあるのか分からないが、価格ではとても勝負にはならない。正規の仕入れ価格の半額程度で販売するという。わが家でもオール電化の工事をしたが、自社施工なのにチラシ価格の倍くらい掛かる。家人が愚痴る。「チラシの会社に注文すれば半額で済むのに」。
だれでも買い物は安いに超したことはない。価格が優先順位第一のお客様はごまんといる。安値価格に価値を持っておられるお客様には残念ながら勝てない。ところがお客様はアホではない。ここにきて価格以外に価値を求められるお客様が増え始めた。激安チラシの会社に相談をされてから、わが社に注文されるお客様が増えているのである。しかも大型工事。
わが社では間もなく創業50年になるが、価格訴求の宣伝をしたことは一度もない。一貫して企業の考え方、社員のレベル、お客様の利益を全面に出して訴求している。同時に見える姿にして行動で示している。さほど多くはないもののその姿勢を認めてくださるお客様もある。価値観など共有できるお客様に生かさせてもらっているといって過言ではない。
リフォーム工事を売るのではない。売れる売り方で暮らしの快適さを販売する。価格で売るのではない。求められる価値を売る。零細業者だけが大手に対抗できる価値を訴求する。