平成25年11月24日(No6184) 国民医療費は最高を更新
国民医療費は最高を更新
先日の「住まいの物語」講座は高齢者が多いこともあってか、ディケアサービスや呆け防止、それに人生終末の有り様などが話題になった。本筋の講座よりも日々の健康管理に大きな関心が集る。高齢者にとって最も高い関心事であることは頷ける。しかし、日本の国民医療費は急増し、国家財政を危うくしていることまで考えない。このまま増え続ければ…。
2013年度の国民医療費は40兆円を突破する。経済の実力に見合った社会保障制度の改革に政府は及び腰だ。せっかく消費税をアップしても制度の改革が出来なければ、焼け石に水になる。それなのに政府は思い切った手段が打てない。国民医療費は一人当たり30万円を超えた。自己負担分を除く社会保障給付費総 額は2015度に149兆円に膨れ上がる。
足りない財源は国債で賄ってきたが、借金政策はもはや限界に達している。結局は受益者負担率を上げるしかないが、選挙を最優先に考える政治家たちは腰が引けている。高齢者や弱者は守られなければならないが、高所得者の負担増を小幅にし、低所得者層の負担軽減策を広げた。結局、改革によって給付費は膨らむ結果になった。改革のチャンスを失った。
年金の需給開始年齢を65歳超へ引き上げる案も検討されているが、退職してからの生活をどう保証するか、特に高齢者の働く場づくりが問題になる。定年延長と年金需給開始時期はセットで考えなければならない。とりあえず高齢者としては病院依存症、薬依存症から脱皮することから始めたい。それには日頃の健康管理に細心の注意を払う。食生活を変える。
国家財政を医療や介護で食いつぶすか、政治家の役立たずを非難しても始まらない。自分に出来ることで日本国のために貢献したいものだ。でも窓口で支払うお金は安いほうがいい。