平成25年12月17日(No6207) チャレンジのとき
チャレンジのとき
消費税の駆け込み需要の反動が取り沙汰されている。それはよく考えればたいしたことはない。やがて慣れてきて需要は戻ってきた。だが戻り幅が少なくなったために、デフレ不況から脱却できなくなった。その環境から脱出するためにアベノミクスが歓迎されているが果たしてどうか。株価が上がり円安基調になり、一見先行きが明るくなったように錯覚する。
大企業や一部の富裕層は潤ったかのように感じられるが、仮需要の先取りではないのか。零細企業は相変わらず赤字決算から逃れられず、社員の実収入は下がりつつける。これでは帳簿上は黒字になったとしても、キャッシャフローがないから財布の中は空っぽである。売り上げを上げようにも売れる商品がない。有効な売り方も見つからず八方ふさがりだ。
とかく不調のときは過去の成功体験に縋りたがる。上手くいかなくてももっともらしい理由をつけて失敗を繰り返す。いくら安くしても売れないものは売れない。チラシをこれでもかというほどまいても、選んでくれない。ジリ貧は相変わらず続く。残念ながら零細企業には知恵者がいないから愚を繰り返す。この際、過去の成功体験を思い切って捨てては如何。
あらためて他社にないわが社の商品は何か。それを見つけることが先決である。見つかるまで探し続ける。見つかったらその商品が効果的に売れる方法を開発する。それも他社に先んじなければ役に立たない。二番煎じでは遅れる。条件は厳しいが不可能ではない。生き残るためには、やはり智恵を絞るべきだろう。絞れなければ消えるしかない。性根を入れる。
過去の成功体験を借用して失敗したら取り返しは付かないが、他社に先んじた商品や手法で失敗しても取り返せる。少し難儀だがチャレンジする価値はある。ヒントはつかんだ。