平成26年3月2日(No6282)   「卒業記念トイレ磨き」

「卒業記念トイレ磨き」

半端ではないほど地域の清掃活動に長年にわたって取り組んでいる。零細企業ではあるが、全員が参加する清掃活動は例がない。毎日のバス停清掃、毎週水曜日の通学路清掃、毎週土曜日の公園のトイレ磨き。いずれも15年を超える。すべてが勤務時間外だから、社員の取組み姿勢はすごさは半端でない。周辺のバス停や歩道の美しさは日本一と自負している。

 

そのほかに地域の学校の「卒業記念トイレ磨き」がある。小学校の場合は卒業式の前、6年生がお世話になったトイレをピカピカに磨いて後輩に残す。中学校の場合は、3年生が取り組む。落合小学校は13年連続、日浦中学校は12年連続、落合東小学校は7年連続、新しく三篠小学校が加わった。既に日浦中と落合東小が終わり、落合小と三篠小はこれから。

 

各校とも100名前後の生徒児童が参加する。小学校は全ての児童が初体験、それを10名前後の社員がリードするのだから半端ではない。時間は平日の午後、仕事を中断し約4時間取り組む。100人分の掃除用具の準備と補充、更には撤収と片付け、次の準備へと続く。掃除活動の経験のある人なら一連の作業が如何に神業に近いか理解してくださるだろう。

 

最近の子どもはおとなしくなったせいか、嫌だ嫌だと言いながらも腰を引かずに便器に素手で挑戦する。そのうちに熱くなる。夢中になる。己の行いに心のどこかが称賛する。やがてかつて味わったことのない達成感に浸る。その喜びがトイレに対する認識を変えてしまう。4K(臭い、汚い、怖い、暗い)を忘れる。そうなればしめたもの。必ずピカピカになる。

 

「掃除は学校を語る無言の表現であり、児童生徒を映す無形の鏡である」。これは鍵山秀三郎さんの言葉であるが、言葉の理解が始まったとき学校は急速に良い方向に転換する。

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