平成30年1月4日(№7528) 貴乃花親方への集団リンチ
貴乃花親方への集団リンチ
マスコミが連日垂れ流す貴乃花親方へのバッシング。日馬富士らの集団暴行より沈黙の貴乃花親方が悪いとはどういうことか。貴乃花親方は理事から二階級の降格処分を受けたが、八角理事長は「あれは処分ではない、単なる処置だ」と嘯いた。喧嘩両成敗だというが、今回の暴力事件はその比喩は当てはまらない。頭から血を流した貴の岩は無抵抗でやられた。
本人に言わせれば「何も悪いことはしていない。それなのに横綱たちが一方的に暴力を振るった。誰も止めなかった」。これは明らかにリンチだ。日馬富士は自発的に引退し、50万円の罰金で済んだ。リンチを黙って見ていた白鵬は止めもせず、事件を協会に報告もせず、減給一か月半の処置で済んだ。土俵を休むことはない。八角理事長も減給三カ月で済ませた。
地位には無関係だ。こういうことを処置と言う。それに比べ貴乃花は二階級降格の処分である。これは不公平ではないのか。特に八角理事長は最低でも白鵬の出場状停止、八角理事長は己の役職を降格すべきではなかったか。そうすれば世論も納得するだろう。「モンゴル勢の星の回しあい」を拒絶したから、貴の岩は横綱に可愛がられたと言われても仕方がない。
貴乃花親方の態度も組織人として決して良いとは言えないが、大横綱が絡む集団リンチの真相究明が急がれるべきだったのではないか。おかしなものを「おかしい」として行動を起したものは「異常」であり、「危険」な存在とされる。「従順」と「奉公」が正義とされる日本の社会では、白鵬のように「パワハラ」や「いじめ」で、力づくで従わせるしかない。