平成29年9月29日(№7431) 急転直下 民進党解党へ
急転直下 民進党解党へ
希望の党が結党記者会見を開いていたころ、前原誠司民進党代表は枝野幸男代表代行と話し合っていた。「候補者は全員が「希望の党」から出てもらいたい」と前原代表。基本政策が固まっていない新党に野党第一党が完全ひれ伏すカタチになる。さらに候補の選択は小池側が行う。事実上の解党に一方的に踏み切る屈辱的な吸収合併案に枝野氏は吃驚仰天した。
候補者擁立の準備が進んでいない「希望の党」には、民進党の候補者や地方組織、資金力が活用できれば大きな魅力。しかし、丸ごと民進党と合流すれば有権者が許してくれるかどうか。昨日のリポートで民進党は選挙で惨敗すると書いたが、まさか「希望の党」にすり寄るとは思わなかった。自民党から政権を奪回すると言ったのは、わずか二日前のことだった。
このまま選挙を戦えば消滅しかねない民進党が、まさか小池新党に救われるとは思いもしなかった。「希望の党」に拾われない人たち、参議院の人たちはこれからどうするのが分からないが、理念も綱領も不明確な新党にこれからの命を託すことになる。こうした右往左往を見ていると政治家とは何者か、民進党もくずばかり、希望の党も訳の分からない人ばかり。
綱領を作りつつあるが「原発ゼロ」はどうするのか、「情報公開」「しがらみ政治からの脱出」「税金の有効活用の徹底」など掲げているが、具体的な政策には言及がない。外交政策では自民党とさして変わらない。ややこしい民進党の人間が大量に流れ込めば、党内の火種になる。衆院選に勝てない民進党の救済では、「選挙のための野合に過ぎない」と揶揄される。