平成24年7月29日(No5701) 松井秀喜に戦力外通告
松井秀喜に戦力外通告
メジャーリーグで10年間も活躍していた松井秀喜選手が、所属するタンパペイ・レイズから戦力外通告を受けた。今後10日間で獲得の意思を示す球団が現われなければ、少なくとも大リーグで働く道は閉ざされる。38歳という年齢を考えれば獲得する球団はないとメディアは報じている。プロ野球選手の手本である松井が表舞台から消えるのは悲しい。
かつて住友生命の常務を経てエッセイストになられた故金平敬之助先生とは、10年間に799通ものはがきの往来があった。おたがいに長島ファンであり、はがきは監督に関する内容で占められていた。引退されてからはニューヨークヤンキースで活躍する松井選手に関心が移った。大リーグの中継試合を見ながら、逐一感想を書いてくださった。
はがきは大切に保存しているが、799通すべてが長島と松井の話題で埋められている。松井のプレー、インタビューの受け答え、日々の行動、いずれも日本人の範として敬意を抱いていた。2003年にヤンキースを大リーグの舞台に選んだ。2009年にはワールドシリーズで大活躍し、MVPに輝いた。理由は分からないがヤンキースは翌年、再契約しなかった。
今年は宙ぶらりんの日々が続いた。やっとレイズに昇格し、四番を務めたものの極度の不振に喘いだ。34試合に出場して打率147、2本塁打、7打点では言い訳の出来ない数字だ。他球団からトレードの申し込みがなければ、もう一度マイナー契約を結ぶが、自由契約選手として移籍先を探すことになる。傷だらけになってなお燃えられるか。再起を期待したい。