平成26年7月12日(No6414) 長生きはいいことか
長生きはいいことか
老齢年金の仕組みはよく分からないが、これまで掛け続けた費用は76歳で元が取れるらしい。それ以降は、元要らずで年金をタダ取りする勘定になる。今年77歳になったが、平均余命で考えれば残りは11年、貰える年金は約6千万円になる。既に掛け金は免除だから、このお金はだれが負担してくれるのか。3200万人を超える高齢者の年金は誰が!
そう考えると恐ろしくなってきた。よく無駄遣いがやり玉に挙げられる公共事業は6兆円、ところが社会保障費は110兆円に上る。この辺りを何とかしないと日本国は確実に破産する。そのツケは若い世代が背負うことになる。とは言っても高齢者の福祉費用を削減しろとは誰も言い出せない。言えば確実に内閣は倒れ、議員は間違いなく落選する。
それでもという勇気のある政治家はいないだろうが、議論くらい始めてもいいのではないか。6/17に放映されたNHKの『クローズアップ現代』では、「介護に閉ざされる未来~若者たちをどう支える」と題して、タイトル通り、親の介護で未来を閉ざされた若者が紹介された。親の病気がどうなるか分からないため、将来の見通しも自分の未来も見えない。
わが家は夫77歳、妻76歳の二人暮らし。今のところ辛うじて自立した暮らしをしているが、年齢から考えればどちらが倒れてもおかしくない。即座に家庭は崩壊する。それだけで済めばいいのだが、子や孫の暮らしまで破壊する。認知症にでもなれば子世代の負担は計り知れない。「若者の未来を死にゆくものが奪っていいのか」、それで人は幸せなのか。
自立した暮らしができなくなれば、間違いなく誰かに迷惑を掛ける。改めて自分に問いたい。長生きはいいことなのか。