平成22年10月11日(No5044) 食事の3S主義
食事の3S主義
名古屋の畏友・塚本恵昭さんは、毎月「暁鐘」なる個人紙を発行しておられるが、示唆に富む記述が多い。特に森信三先生に私淑されているから、日々の生き方に迷ったときは貴重な羅針盤になる。74号は巻頭の森信三箴言につづき、寺田一清先生の寄稿になる「食事の3S主義を!」提言が掲載されていた。大いにわが意を得たりの感があり、嬉しかった。
「飯菜別食完全咀嚼法」という聞き慣れない食事作法が書かれているが、要するにご飯とお菜を同時に口にしないことの意。ご飯を口にしてよく噛んで喉を通ってからお菜を口にする。この作法の利点は食材の味を堪能できるだけでなく、完全咀嚼につながるというのです。よく噛むことは簡単ではないが、それが健康のポイントだから習慣にしたいものだ。
寺田先生は甲田光雄先生から健康食事作法として、①朝食を抜くこと、②一日の摂取カロリーを1200キロカロリーに抑えること、③魚肉の料理を控えることを勧められ、実践しているとのこと。寺田先生は83歳のいまでも驚くほどの著述や講演の回数、年に数回もの富士登山をされる剣客の持ち主。その源は食事作法といわれるから説得力がある。
食事の3S主義とは「粗食(そしょく)、小食(しょうしょく)、咀嚼(そしゃく)」をいう。「粗食」は「素食」が分かりやすいと思うが、新鮮な食材、腹六分目、よく噛むこと。噛むとは口の中で溶けるまでと考えれば分かりやすい。つまり胃や腸に負担を掛けない食事が、健康の源になる。口の中で溶けないものは食べないことが大切だ。私は8年前から実践中。