平成29年5月9日(№7328) 子供の日
子供の日
わが国では子供がどんどん少なくなっている。いまに始まったことではないが、36年連続減少というのはただごとではない。人口推計によると前年より17万人少なく1571万人という。高齢者でさえ3千万人を超えているのに、時代を担う子どもたちがこの体たらくでは、日本の未来はまことに心許ない。子供が増えているのは東京のみ。他の都道府県は減る。
子どもが人口に占める割合は沖縄県が最も高く17,2%、少ないのは秋田県の10,3%だ。時には3人の子どもを背や胸に背負っている人に出会うが、母親には国から子育ての給料を負担してはどうだろうか。そうすればやがて子供が増え、国の未来も栄えるのではないか。昭和26年5月5日制定の児童憲章は「全ての児童はよい遊び場と文化財を用意される」
子どもの成育環境を整えてやるのは大人の責任だ。現実には大人が子供の居場所を狭めてしまう例が少なくないのではないか。近隣の公園8カ所を毎週土曜日、ボランティアで清掃しているが、子供が安全に遊べるようにと願ってのこと。ところが大人の方が拒否反応を示し、子供の自由を奪っている。その結果子供らの遊びは団体から個人に変わりつつある。
今や公園の主役は高齢者に移っている。子供らは公園の中心から追っ払われ、グランドゴルフに興じる大人に追い払われている。子供の「孤立化」が進み、子供の声が騒音と受け止められる背景には、大人社会のわがままや人間関係の希薄化があるのかもしれず、「子供の問題」は取りも直さず「大人の問題」であると認識し、大人がまず認識する必要がある。