平成27年2月13日(№6630) よりよき国に
よりよき国に
「建国記念の日」産経「主張」より) わが子の誕生を喜ばない親はいない。その子の成長を願わない親もいまい。「這えば立て、立てば歩めの親心」はまことにもって至言である。国家についても同じことが言える。日本書紀によれば日本国の誕生は紀元前660年で、その年、初代神武天皇が橿原の地で即位した。明治6年、政府はその日を「紀元節」と定めた。
日本建国の日として祝うことにしたのである。紀元節の制定は西欧列強の脅威が迫るなか、わが国は近代国家の建設に乗り出したばかりで、紀元節の制定は、建国の歴史をいま一度学ぶことで国民に一団結を呼びかける意義があった。敗戦で紀元節は廃止されたが昭和41年、2月11日は「建国記念の日」に制定され、祝日として復活した。実に意義深い。
「建国をしのび、国を愛する心を養う」趣旨にうたわれているように、国家誕生の歴史に思いをはせる大切さは、今ももちろん変わってはいない。ただ忘れてはならないのは、誕生以後の日本を少しでもよい国にしようと、先人らが血の滲む努力を重ねてきたことである。私たちも先人の残した日本をよりよきものとして、次世代に伝える責務がある。
日本は他国の領海侵入などで日本の主権が脅かされているばかりか、国際的なテロ組織で日本国民の命が危険に晒されている。紀元節を迎えるにあたり、紀元節制定時に倣っていまこそ、国を挙げ「日本国民自身が日本を衛る」覚悟を決めなければならない。(要約) 休日を楽しむのも結構だが、2月11日が祝日である歴史を、今一度振り返りたいものである。
権利を主張する人は多いが、義務を果たす人の少ない世の中。せめて「建国記念の日」は国旗を掲げ、その意味を考えたい。