平成22年12月8日(No5102)  客を犠牲にした合理化は間違っている

客を犠牲にした合理化は間違っている

お歳暮の時期になって迷わないように、ニッポンハムの商品から選んでいる。日ハムファイターズが北海道を本拠地にし、北の大地に新たなプロ野球ファンを獲得した経営方針に感動したのがきっかけ。ユニークな監督や型破りのプレーヤーも楽しませてくれた。野球はそこそこ賑わっているが、親会社の業績は経済の縮小とともに、低迷を続けているようだ。

 

社員のリストラ、営業拠点の廃止や縮小によって経営を維持しているが、顧客に対するサービスが大幅に低下した。かつては担当者の訪問、電話の注文取り、カタログ攻勢などあったが、いまではカタログを請求しても容易に届かない。システムによるのか、社員の質が低下したのか、電話の応対にもかつての面影はない。送り先名簿の管理もなくなった。

 

経営の合理化は必要だ。利益の確保も必須条件。しかし、顧客サービスに手を抜いては本末転倒だと思う。「お客様第一主義」の経営姿勢は、時代がどのように変わろうが不変だと思う。これまでに比べれば手間が掛かり、遅ればせながらやっと手配を終えた。ちゃんと届くだろうか? 新たな心配も生じる。小さなことだが「千丈の堤も蟻の一穴から」と言う。

 

規模の大きさでは比較すべくもないが、あらためてわが社の企業姿勢を振り返るきっかけになった。小額のお客様を粗末にしていないか、忙しいからといって迷惑を掛けていないか、自分の都合を優先させていないか。他社の事例は分かりやすいテキストになる。文句を言いつつも学ばせてもらえる。折角の気づきだから生かさない手はあるまい。

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