平成22年12月10日(No5104) 学校の教育遺産を食い潰す
学校の教育遺産を食い潰す
授業参観をして給食をいただき、授業の感想を述べ合う機会があった。この学校でも評価部会長をしている。いつも当たり前の意見を述べているが、それが辛口に受け止められるのか評判はよくない。時間前に学校へ到着したが、校門は閉ざしたまま、出迎えもいない。この一点を見ても学校の変質はうかがえる。授業参観はそれぞれで、内容は貼り紙で掲示。
協力者会議の授業参観はある種の視察。威張る訳ではないがもてなしの礼儀に則っていない。短時間の参観なのでいつもポイントを絞っている。①教師の姿勢と服装、②児童の集中力、③児童と教師のコミュニケーション、④室内の机や学用品、教壇の整理整頓。良ければ単純に○を付ける。これだけで学校のレベルが判断できる。テストの成績では見えない。
この学校の学力は市内でも上位に属する。大抵の科目が平均値を超える。最近はスポーツも盛んで各種の大会で優勝もしている。それだけに学校としては自信満々で胸が張れる。しかし、④項目の採点では、昨年を100点とすれば50点に落ちている。整理・整頓・清掃などは極端に手抜きがされている。もてなしの低下と一線上にある。成績は良いのに?
校長が代わるとこの程度の現象は表れる。テストの成績が良いのは前任者の遺産、校風が低下するのは現校長の責任となる。テストの成績ばかり見ていると、周りが少しずつ変わっているのが分からなくなる。零細の企業承継と似ているようだが、企業は転勤がないだけに立ち直ると軌道に乗る。学校は転勤があるから、カタチは変わるが同じ愚を繰り返す。