平成22年12月11日(No5105) 人生はすべて自分次第
人生はすべて自分次第
先日のこと、久しぶりに旧職場の忘年会に参加した。元気いっぱいの姿を見て元同僚たちはびっくり仰天した。肺がんの手術でしょんぼり衰えた容姿からは、想像も出来ない変身であったらしい。「なぜ?」「どうして?」、質問攻めにあって戸惑った。元同僚たちは目の前で口には出さなかったが、寿命は残り半年だと噂をし合っていたらしい。
「生涯学習・プラスワンステージ」の講師を務めている半田和志さんが、わざわざ来社して打ち明けてくださった。昨年6月から「人生講座」などに参加されているが、1年半前の面影はない。ピンク色の肌艶も眩しく、ふっくら太り若さが蘇っている。来社の目的はきっかけを与えてもらった感謝の思いを伝えることにあった。恐縮しながらも、嬉しかった。
癌は心の持ちようで残りの人生が決まる。せっかく手術に成功したとしても、医術も心の病までケアは出来ない。「再発するのでは…」「寿命が尽きるのでは…」と心配しながら暮らしていたら、おおむねその通りになる。寿命は「宿命」で変えようはないが、生き方は「天命」を知ることでどのようにでも変えられる。天命が分かれば、間違いなく生き方が変わる。
「天命」に気づかない人、気づいても見過ごす人、存分に生かす人、人は己の力で人生を良くも悪くも出きる。半田さんの話を聴きながら心底から感動した。肺と胃の違いはあるが、同じ道を歩いている。この思いは経験した人間にだけ理解できる深い境地だ。人生は多くの人の助けを必要とするが、最後は自分で選ぶしかない。心が温まる話を聞かせてもらった。