平成23年5月5日(No5250) 新幹線の有効活用
新幹線の有効活用
初めて東京へ行ったのは1957年、半世紀も昔のこと。当時は「特急列車」がなく、一番早い電車が「急行」。広島からは
「安芸」が一本で、片道18時間を要した。「特急・こだま」が登場したのが1958年、東京-大阪間を6時間50分で結んだ。日帰りが可能な新しい時代になった。1964年には「ひかり」で3時間10分、いま「のぞみ」で2時間25分。
広島からは最速「のぞみ」で3時間48分、3月に開通した九州新幹線「さくら」は鹿児島まで2時間15分。便利に光を当てたために多くの影も見られるが、技術の発達は時間の使い方を変えてしまった。かつては空を利用していたが、一昨年頃から新幹線に切り替えた。飛行機は1時間5分で東京まで運んでくれる。新幹線の約3分の1。ただアクセスが難。
その上、パックの種類が豊富だから、使いやすい。ところが自宅から東京の宿泊までの時間は、ほとんど差がない。新幹線に切り替えたのは、空の旅は天候に左右されやすく、結果として極めて時間にルーズ。そのために失う時間損失は計り知れない。世界に誇る日本の新幹線は、運行時間が1分も違わない。居眠りするだけなら神経質になることはないが…。
新幹線で心していることがある。それは絶対に口を開けて居眠りしないこと。紳士も淑女も台無しになる。最近は慣れて睡眠不足のときでも目覚めている。集中すれば「はがき」が往復で80通書ける。新書版の小説なら2冊。ほかにも多くの使い方があるが、無理することはない。「はがき」の場合、肘を浮かして列車の揺れに合わせて書けば、さほど乱れない。