平成23年5月25日(No5270) 躓きたくない
躓きたくない
個人用のはがき「信条」欄に『人生、七十は得ること多し、八十は大いに為すべし、九十は奇とするに足る無し、百歳は古来稀なり』と書いている。せっかくの人生だからすべてを積極的に生きるとの思いである。気分は若手と自負しているが、児玉清さんや長門裕之さんが77歳の若さで旅立たれるとショックは大きい。よき人たちの早逝は罪が重い。
「七十得るところ」とはもっともっと勉強するの意、「八十為すべし」は、学んだことを実践するの意。その意味では児玉さんも長門さんも、人生の黄金期を待てなかった。「90奇とするに足るなし」は、「もう」九十ではなく「まだ」九十だと心得る。百歳になれば「よく頑張った。さあこれからもう一踏ん張り」というところか。人間の欲には際限がない。
生意気を言いながらも身体の方は、年齢相応の衰えをいたるところで実感する。特に躓いて前のめりに膝を付くシーンが多くなっている。不意のアクシデントに堪えられない。その上反射的に庇い手が出ればいいのに、このあたりは相当鈍くなっている。気分だけでは行かないが、気分が支えないと一気に坂道を転げ落ちる。こうなると鍛えなければならない。
先日から始めた徒歩通勤で踵から着地するよう心掛けているが、その成果が早くも出てきて、足の甲と脛の角度が少しずつ鋭角になりつつある。そうなれば踵着地が容易になるから躓きは減る。実践が本気度を支えてくれる。前のめりに倒れにくくなる。雨が降っても続けているが、片道22分を一週間で15分に短縮するプレゼントがあった。