平成29年2月11日(№7241) 一喜一憂
一喜一憂
ガン友からハガキが届いた。過日のCT検査の結果報告である。「総じて憎悪傾向、アワワワ~」とある。「薬を変えていいか、今度の薬は顔にぶつぶつが出来て禿げます」と医師のご託宣。悟りなんかどうでもいい。尼さんはイヤだよ。期待していたのに機械は薄情だ。事実しか告げてくれない。現実には多くの人がガンに侵されてのたうちまわっている。
厚労省は8日、中央社会保険医療協議会で米製薬大手メルクが開発したガン免疫薬「キイトルーダ」の薬価を1日当たり3万9099円(年1400万円)と決めた。小野薬品工業の「オブラーポ」のライバル薬となる。いずれも進行性肺ガンの免疫薬となる。肺ガンは日本人のガンのなかで最も死亡数が多いガンだ。これらの新薬のお蔭で5年生存率が伸びると期待。
それにしてもガンという病気は厄介だ。02年に誕生した「イレッサ」も投与するうちに薬の効き目が悪くなり、再びガンが増殖し始めることが多い。よく効く薬ほど副作用が大きい。数千万円掛かると言われる「オプジーポ」も治療効果は2割程度、どんな立派な薬もガンを征服することは出来ない。癒す薬はあっても治す薬は出てこない。やがては出てくるのか。
高齢化社会になればなるほどガンの患者は増え続け、国の財政を圧迫する。ガンを治す薬も必要だが、ガンに罹らない方法はないものか。ガンにならない方法があるのなら、それに苦労する方がいい。義兄も肺ガンになり来週は手術する。周りの右往左往が病人を貶める。どうせなら心を穏やかにする方がいいが、そちらの特効薬は見つからない。やはり仲良く。