平成23年1月12日(No5137) 生きるためにシカたちも必死
生きるためにシカたちも必死
「マルコシ農園」に大きく育ったダイコンを100本程度、お客様プレゼント用に残しておいた。畑の周囲にはネットを張っているので安心をしていた。日曜日、とんど祭りに参加した塾生の土産にしようと畑に行ったが、ほとんどシカに食べられておりまっとうなものがなくガックリ!年末の「竹の子学園」の被害に続く。これだけ大量に失ったのは初めて。
竹下さんが「ウチのを抜きんさい」と畑に案内してくれたが、残念ながらダイコンは壊滅状態。「ありゃあ! 昨日はあったのに…」。せっかくのネットも役に立たない。しかも何処からはいったのか、進入路も分からずじまい。こうなると対策は立てられない。人間の知恵が、動物の本能に勝てない?シカも生きるのに必死だ。人間社会のような甘えは許されない。
獣害は増大の一途をたどっているが、原因は人間の自然に対する意識が低いところにある。山は依然として荒れ放題、倒木が重なると草木は新しい芽を出さなくなる。当たり前のことだがシカたちの食料は減ってくる。さらに冬には雪が積もる。山林や里山から緑が消えると、野菜畑に進入するのは時間の問題。広範囲に張り巡らす高いネットもダメと分かった。
個人の力には限界があり、自然保護は国がきちんとした方針を示さないと前に進まない。里山の再生などは過疎化が進む農村の高齢者には出来ない相談だ。子ども手当てほどのお金を使えば、雇用は促進され国土は再生される。子どもたちが大人になったとき、月額1万3千円よりはるかに大きな価値を生む。畑にはもう白ネギしかない。残してくれれば幸いだ。