平成23年1月27日(No5152) 「草食系男子」の言葉に誤解
「草食系男子」の言葉に誤解
パナソニックでは来年度の新卒採用枠の1390人のうち、全体の約8割の1100人を海外枠とするそうな。ファーストリティング、楽天なども積極的に外国人を採用している。日本で育ち、日本で教育を受けた若者が、日本の企業に通用しない現実はなんとも哀しい。企業は生き残りのため必死だが、企業を回るだけの就職活動は、学校教育の根幹を揺るがす。
大企業にとどまらず零細企業でも、企業が一から社会人を育てなければならない現実は、人材に投資できる環境でないだけに対応に苦慮する。マスコミは草食系男子に疑義ありというが、尊敬する中村忠之さん(縄文塾・塾長)はとんでもない間違いだという。草食系オスが無気力だというのは、イメージの濫用。マスコミの安易な言葉遣いに疑義あり。
大きな集団を形成する草食系動物ほど、メスの獲得を巡ってオス同士の熾烈な戦いは、小集団の肉食系の比ではないのが事実(中村論)。家畜としての草食系オスしか頭にない凡人にはショックだった。安易にマスコミ語を鵜呑みにした至らなさを恥じる。草食系とは女性獲得に意欲を燃やす、雄々しい姿だということになる。中村論には説得力がある。
顔の各部名称も草食系。「目=芽」「歯=葉」「鼻=花」「耳=実・実」「頬=穂・穂」…。こじつけとは言えないほどぴったりくる。もう一つ日本人特有の「奥ゆかしさ」「思いやり」「謙譲の心」など気高い精神は、草食系なればこそ。肉食系にはイメージしにくい。中村塾長から配信される論文・論評・エッセイなどは実に学びが多い。有り難い存在である。多謝。