平成28年11月7日(№7145) 涙の胴上げ15回
涙の胴上げ15回
引退する黒田博樹投手は「20年間、野球を続けてこられました。最後に世界一のカープファンの前でユニフォームを脱ぐことが出来る。本当に最高の引き際になったと思います。20年間、ありがとうございます」(ファンの皆様へ)
「こちらこそいいチームで2年間、やらせてもらった。すごくいい雰囲気を作ってもらって、本当に有り難うと言う気持ちです」(チームメートの皆様へ)
午前10時から25年ぶりの優勝パレードが行われた。沿道の真っ赤なファンは31万3千人、3kmの百㍍道路を45分かけてパレードした。オープンバス3台に選手が分乗しファンに手を振った。引退する黒田選手と来年も頑張る新井選手は白いオープンカーでファンの歓呼に応えた。
マツダスタジアムで行われたセレモニーでは、ファンに向け最後のあいさつ、盟友・新井貴浩内野手から花束を手渡された。マウンド付近で全選手が記念撮影、さらにサインボールがスタンドに投げ込まれた。最後はナインが黒田投手を永久欠番となる背番号「15」とおなじ15回、宙に舞った。
感極まった黒田投手はマウンドにひざまずき、肩を震わせて泣いた。抑えきれない涙を何度もぬぐった。衝撃の日から2年間、黒田投手は広島に優勝をもたらし、選手とファンとを感動に包んだ。ヤンキースに21億円でオファーされながら4億円の広島カープを選んだ。「最後は広島カープで…」の純粋な漢気が新しいカープを育てたと言える。ありがとう。