平成28年9月10日(№7087) 北方領土の返還
北方領土の返還
安倍首相は超ご多忙だ。9月2日にロシアのプーチン大統領とウラジオストクで会談し、12月の訪日を約束させた。一夜自宅で休み翌朝は中国の杭州で開かれたG20に参加。中国や韓国のトップと会談。うまく行かなかったのかもしれないが、八面六臂の大活躍をしている。国内のややこしい問題は留守役にお任せし、日本トップとして大切な役割を果たしている。
安倍首相の悲願は憲法改正と北方領土の解決である。憲法の改正については衆参両院とも3分の2を有し、道半ばであるが少しずつ前へ進んでいる。9月15日には民進党の代表選が行われるが、誰がなっても岡田現代表のように全面反対とはいかないだろう。憲法は国の基本を定め、政府に義務を課すものだ。例えば教育の無償化を決めたら最優先の制度だ。
北方領土は60年間、ほとんど進展していない。北方領土は戦後のどさくさまぎれからソ連に違法占拠されたままだ。日ソ共同宣言で法的な戦争状態は終結したが、まだ平和条約は締結できていない。これは誰が考えても「異常な状態」だ。領土問題はいつでも解決困難であり、極論すれば戦争でしか解決しないのが世界の常識だ。困難を避けないのは立派だ。
現時点で安倍首相以外にこうしたスケールが大きい政治課題を掲げる政治家はいない。自民党総裁の任期延長が論議されているが、長期的な日本の課題を扱う政治家が他にいないのなら、安倍首相の任期延長は当然のことだろう。どのような話し合いが山口県でなされるのか分からないが、多少の時間が掛かったとしても、プーチン大統領の言質は確認したい。