平成23年4月2日(No5217) 思いやりをカタチにする
思いやりをカタチにする
平成15年に胃がんの全摘出手術をして皮下脂肪が薄くなったせいか、冷房がすっかり苦手になった。翌16年、復活の確信を得るために2年ぶりのバングラデシュ訪問を計画していた。40℃を越える猛暑には耐えられないと忠告されたが、ただ一人「冷房を使わない習慣がつけば大丈夫」とアドバイスされた。その通りさして違和感なく猛暑を切り抜けた。
以来8年、会社、自宅、車すべて冷房要らずの暮らし。ついでに暖房もやめた。お陰で寒さにまで強くなり、風邪からも縁がなくなった。東日本大震災で極端に電力が不足し、計画停電が無計画に実施され、国民の生活、企業の生産活動を脅かしている。昨年猛暑の電力需要は6000万KW、冷夏を予測しても5500万kWが必要だという。
東電の7月末の供給予想能力は4650万kWと大幅に不足が予想される。すべての国民が電灯をLEDにし、かつエアコンの使用ゼロでも追っ付かないそうだ。しかし国民一人一人が被災者に対する思いやりを形にするにはよい方法だ。同情だけでは大した効果はない。不自由をお互いに我慢してこそ、ほんとうの思いやりの一つになると思うがいかが?
それは無理だと思うかもしれないが、ちょっとの我慢ですぐ慣れるし健康被害はない。暑いとき汗を抑えるより、噴き出させる方が心地よい。確かに暑いし寒いと感じる。ガソリンもエアコンを使えば1㍑当たり8㎞しか走らないが、エアコンなしなら12㎞も伸びる。経費節減とエコ効果を合わせると、一石三鳥にもなる。できることから思いやりを形に…。