平成28年7月9日(№7044) 民進党は選挙戦術を誤った
民進党は選挙戦術を誤った
二大政党時代になればともかく今のような体たらくでは、民進党の先行きは心細い。参院選のメディアの評価は、安倍嫌いの朝日新聞も自民の改憲可能な大勝利を予測している。岡田さんはアベノミクスを徹底してケチを付けているが、有権者の大半は耳を傾けていない。岡田代表のがなり声を聞くたびに、どうしても鳩山、菅、野田の顔が蘇ってくる。
その都度、有権者の支持を失っているのではないか。野党第一党として安倍さんの心胆を震え上がらせる選挙をすべきなのに、憲法改悪や経済政策の失敗を追及したところで効果は得られない。もともと岡田さんが代表でいることがおかしい。民進党の将来を考えればさっさと引っ込んで次世代に党を負かせれば、有権者も民主党の失政が少しは遠くなるはずだ。
アベノミクスの三本の矢の成果は上がっていないが、民主党政権の経済政策よりはマシである。成功とは言えないまでも失敗と決め付けるのは行き過ぎだ。第一の矢(金融緩和政策)、第二の矢(財政拡張、消費税増税延期、補正予算)、第三の矢(成長戦略、規制緩和)は、経済政策としては細かな手段の相違はあれ、与野党ともにやるべきことの大差はない。
憲法改正の細かな部分はともかく、70年もほっといていいはずがない。戦争する憲法ではなく国を守る憲法として独自の見解を示して欲しいものだ。民進党も改正派は多いのに無視して共産党とつるんでいる。世論調査でも50%を超える国民が賛意を示している。これでは争点にはなるまい。民進党は世代を交代し、争点を明確にして次の選挙に臨んで欲しい。